「Fuku*Hana」(2002 一枚絵による絵本)
ぱたん とったん ぱた とっ たん あめが ふりはじめました。ななちゃんは、ためいきを つきました。「いいてんきだったら、こうえんで あそべるのに。」
ぱたん とったん ぱた とっ たん あめが ふりはじめました。ななちゃんは、ためいきを つきました。「いいてんきだったら、こうえんで あそべるのに。」
けろろろ けろろ けろっ けろろ にわのいけから かえるのこえが きこえてきました。「いいてんき けろ。いいてんき けろ。きょうの てんきは いいてんき けろっ。」「どうして?どうして?かえるさん。」「おみずが たくさん、きもちいい。あめの ふるひは いいてんき けろっ。」
けろろろ けろろ けろっ けろろ にわのいけから かえるのこえが きこえてきました。「いいてんき けろ。いいてんき けろ。きょうの てんきは いいてんき けろっ。」「どうして?どうして?かえるさん。」「おみずが たくさん、きもちいい。あめの ふるひは いいてんき けろっ。」
かえるが うたいはじめ、ななちゃんの ねいきが しずかに なったころ、のはらでは、つよい かぜが ふいて いました。
かえるが うたいはじめ、ななちゃんの ねいきが しずかに なったころ、のはらでは、つよい かぜが ふいて いました。
いちめんの しろいわたげが、いっせいに とびたちました。「いいてんき ふわ。いいてんき ふわ。きょうの てんきは いいてんき ふわっ。」「どうして?どうして?わたげさん。」「きょうは たびだち、いいてんき。いってきまーす!」ななちゃんの せなかが、つよいちからで おしあげられました。
いちめんの しろいわたげが、いっせいに とびたちました。「いいてんき ふわ。いいてんき ふわ。きょうの てんきは いいてんき ふわっ。」「どうして?どうして?わたげさん。」「きょうは たびだち、いいてんき。いってきまーす!」ななちゃんの せなかが、つよいちからで おしあげられました。
かえるの いけの みずのわが おおきくなり、ななちゃんの いえの はとどけいの はとが、いっかい ないたころ、サバンナではスコールが ふっていました。
かえるの いけの みずのわが おおきくなり、ななちゃんの いえの はとどけいの はとが、いっかい ないたころ、サバンナではスコールが ふっていました。
まちにまった あめです。「いいてんき ぱぉー。いいてんき がぉー。きょうの てんきは いいてんき。ぶおー、ぱおら、ひひひひーん。」「どうして?どうして?ゾウさん、キリンさん、ライオンさん、シマウマさん、カバさん、キョウさん、ヌーさん。」「がばがば、ごっくん、がば、ごっくん。ああ、おいしい!」ななちゃんの くちのなかに、あまい あめの あじが ひろがりました。
まちにまった あめです。「いいてんき ぱぉー。いいてんき がぉー。きょうの てんきは いいてんき。ぶおー、ぱおら、ひひひひーん。」「どうして?どうして?ゾウさん、キリンさん、ライオンさん、シマウマさん、カバさん、キョウさん、ヌーさん。」「がばがば、ごっくん、がば、ごっくん。ああ、おいしい!」ななちゃんの くちのなかに、あまい あめの あじが ひろがりました。
いえの ちかくで かみなりが なって、いわの いけが ひかりました。ななちゃんが ねがえりを うった ころ、やまの おくでは あらしが ふきあれて、おおきな きが めきめきと おれました。
いえの ちかくで かみなりが なって、いわの いけが ひかりました。ななちゃんが ねがえりを うった ころ、やまの おくでは あらしが ふきあれて、おおきな きが めきめきと おれました。
「いいてんき きゅるっ。いいてんき うぉー。きょうの てんきは いいてんき ぐぉっ、くるるるっ。」「どうして?どうして?りすさん?くまさん?」「きのみ、おこのみ、だいしゅうかく!」ななちゃんは いいにおいのする つやつやした くだものを、いっしょに たべました。
「いいてんき きゅるっ。いいてんき うぉー。きょうの てんきは いいてんき ぐぉっ、くるるるっ。」「どうして?どうして?りすさん?くまさん?」「きのみ、おこのみ、だいしゅうかく!」ななちゃんは いいにおいのする つやつやした くだものを、いっしょに たべました。
いけのそばの きが、おおきく かぜで ゆれました。ななちゃんの あしを ねこの オセロが またいだ ころ、うみの たかいとろでは、はやい かぜが ふいていました。
いけのそばの きが、おおきく かぜで ゆれました。ななちゃんの あしを ねこの オセロが またいだ ころ、うみの たかいとろでは、はやい かぜが ふいていました。
きょうは、わたりのひ です。「きょうは いいてんき?」「ええ。きょうは いいてんきです。ぼくたちは つよい かぜにのって うみを わたります」ななちゃんの かみが、あたたかな かぜに なびきました。
きょうは、わたりのひ です。「きょうは いいてんき?」「ええ。きょうは いいてんきです。ぼくたちは つよい かぜにのって うみを わたります」ななちゃんの かみが、あたたかな かぜに なびきました。
あめと かみなりが ますます はげしくなり、ななちゃんの まちのとおくで かねが なりはじめたころ、きたの たかいやまでは、ゆきあらしが ふきあれて いました。
あめと かみなりが ますます はげしくなり、ななちゃんの まちのとおくで かねが なりはじめたころ、きたの たかいやまでは、ゆきあらしが ふきあれて いました。
ゆきは、しろい うさぎの すがたを、こわい きつねから かくしてくれます。「きょうは いいてんき?」「うん。いいてんき。ぼく、みえなくなっちゃった!」ななちゃんは あらしのなかで、うさぎと いっしょに ほっとしました。
ゆきは、しろい うさぎの すがたを、こわい きつねから かくしてくれます。「きょうは いいてんき?」「うん。いいてんき。ぼく、みえなくなっちゃった!」ななちゃんは あらしのなかで、うさぎと いっしょに ほっとしました。
あめが よわくなり、ふたたび かえるが うたいはじめました。ななちゃんも ねごとで うたいはじめた ころ、もりは ふかい きりに つつまれて いました。
あめが よわくなり、ふたたび かえるが うたいはじめました。ななちゃんも ねごとで うたいはじめた ころ、もりは ふかい きりに つつまれて いました。
きりの なかで、きのこたちは どんどん のびてゆきます。「きょうは いいてんき?」きのこたちは なにも こたえず、にょきにょき にょっきり にゅー と、おおきく なりました。
きりの なかで、きのこたちは どんどん のびてゆきます。「きょうは いいてんき?」きのこたちは なにも こたえず、にょきにょき にょっきり にゅー と、おおきく なりました。
あめが どんどん ほそくなり、かえるの がっしょうが おおきく なりました。ななちゃんが ちいさな くしゃみをした ころ、しおが みちた まんげつの はまべでは、うみがめの おかあさんが たくさんの たまごを うみました。
あめが どんどん ほそくなり、かえるの がっしょうが おおきく なりました。ななちゃんが ちいさな くしゃみをした ころ、しおが みちた まんげつの はまべでは、うみがめの おかあさんが たくさんの たまごを うみました。
「きょうは いいてんき?」「はい、いいてんきです。こんやは とくべつな よるですから。」つきよの はまべに なみおとが ひびきわたります。
「きょうは いいてんき?」「はい、いいてんきです。こんやは とくべつな よるですから。」つきよの はまべに なみおとが ひびきわたります。
おおきな なみが むかえに きました。
おおきな なみが むかえに きました。
にわでは にぎやかな かえるの なきごえが していました。あめは、もうすぐ あがりそうです。「そうだ!」たのしそうな かえるのこえに さそわれて、ななちゃんは にっこり しました。
にわでは にぎやかな かえるの なきごえが していました。あめは、もうすぐ あがりそうです。「そうだ!」たのしそうな かえるのこえに さそわれて、ななちゃんは にっこり しました。
「いいてんき、ぴちゃ。いいてんき、ぱしゃ。きょうの てんきは いいてんき。あかい ながぐつ、おきにいり。」
「いいてんき、ぴちゃ。いいてんき、ぱしゃ。きょうの てんきは いいてんき。あかい ながぐつ、おきにいり。」
「きょうは わたしの いいてんき。」
「きょうは わたしの いいてんき。」
「きょうは いいてんき」(2004 もりき りん 文)

「ジーリコッコラとお月様」一枚絵による絵本(2013)

左より「せかいのはて」「お菓子の人形」「トレディチさんの結婚式」「三つのオレンジ」一枚絵による絵本(2013)
「ぎんのしずくふるふるまわりに」(2006)
「カワウソのこつめかわさん」(2020)
「ピットくんとせんすいかん」(2019)
「ピットくんとうみのかいぶつ」(2018)
「ペンジャミンとしろくまごう」(2017)
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